
伝統工芸士の世界(岩本修造)日本の伝統的工芸品
漆の語源は「うるわし」
その心が生む荘厳具
「漆」の語源は「うるわし」である、という説がある。
そのしっとりとした光沢と深みのある黒、そして、様々な文様を織りなす金の輝きは、漆が見せる日本の美の粋を集めた伝統である。
この漆芸に魅せられて15歳の時から取り組んできました。
伝統工芸品に指定されている「広島仏壇」の漆塗・箔押部門の伝統工芸士が岩本修造さんです。
人間国宝の故・松田權六氏を目指したというだけあって、その芸術性に富んだ作品造りには、定評がある。
岩本さんが漆職人を目指したのは中学卒業後、昭和39年熊本保氏に弟子入り定時制高校に通いながらの修行で朝6時から午後4時まで仕事。それから学校に行き、寝るのは毎日12時前と、厳しい下積み生活が続いたという。
それでも「もともと、絵の道に進みたかったこともあり、とにかく物を作るのが好きでした」と振り返る。
一人前の職人になるのは最低でも4年かかるという。「最初はなかなか、漆を塗ることはやらせてもらえなかった」。やっと一人前にできるようになったのが、二十歳の時、初めて師匠から漆を塗ることを許された。
※伝統工芸品展にも何度か出品。
磨きの「ロイロ」という技法は当時、広島ではこの技術をこなす人がいないといわれている中で、この技法を使った作品を展示した。
「全国から来た職人が師匠に対し『あなたはよい弟子を持ちましたね』と言ってくれた時は嬉しかった」と振り返る。
昭和46年、「自分なりのものを手がけたい」と独立。
漆は生きもので、なかなか、言うことを聞いてくれない。温度や湿度などのよって微妙に変化し、振り回されっぱなしの毎日で、未熟ではありますが、自分の思うようにやってみたい」という思いからだった。
平成9年には宮島町真言宗御室派大本山大聖院の賓頭盧尊者像を修復。
「仏像に修復はできるだけ顔の相が変わらないようにしている」とかたるように見事に復元している。
※このほか螺鈿を散りばめた仏壇も製作。
「この技術は、これまで、仏壇には余り使用されていなかったが、お客さんからは、非常に人気です。」またその仏壇にお参りした僧侶からも絶賛されたという。
漆には接着という性質もあるが、「やはり半永久的に残していくということで、仏像や寺院の仏具、仏壇とは切っても切れないものです。」
幅広く寺院の内陣荘厳具・仏具・仏像修理・伝統工芸品を手がけています。
岩本仏壇製作所
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